【不動産の測量】とは?

こんにちは
今回は不動産の測量(そくりょう)についてお話しようと思います。
読んで字の通り、土地の長さを測る、分量を量るという単純なものです。(漢字って分かりやすいです)
私たちが生まれるずっと前から土地を測るという作業はあったと思います。
少し話は逸れますが…私が不動産業界に足を踏み入れたのはもう20年も前。当時の自分は宅建資格はあるものの、実務も常識も知らないことだらけでした。💦
ですので、仕事をする上で色々な方にお話を聞かせてもらうことが多々ありました。
ある時、お客様の秋田市の土崎地区のおじ様(当時60歳位?)とお話する機会があり、素朴な疑問を呟いてみました。
『なぜ、土崎の旧道沿いの土地は入口(間口)が狭くて奥に長いものが多いんですか?』と。
答えてくれたおじ様は、
『土崎は昔から港町で栄えていて、商売人の税率(税金?だったかも)を決めるのに道路に面した間口の長さで税金が決まっていたんだよ!』と。
狭ければ税金は少なくて済み、間口が広ければ高い税金を支払わなければいけない。というお言葉でした。
今でも、所有する土地の広さや利用のしやすさによって市税である固定資産税が決まっているので、納得です。
また、昔から自然災害があったり道路が作られたりする中で、災害で損壊してしまった土地(家屋)があった場合どの土地が誰のものか?という線引きが無いと様々な作業が滞ってしまうことも想像できます。
さらに、整形地の場合の土地の価格を決める際に、土地の面積(坪)×単価(坪) というように坪単価表示なので、面積が広ければ価格が高くなるためより正確な土地の面積を知ることは大事なことだと思います。
そろそろ本題に戻り…前回、【登記】の種類について触れたときにもお話していたのですが、
不動産を購入する方にとって、土地の面積(建物の面積)はかなり重要な事項だと思います。
自宅建築用の土地を探しているお客様とお話すると、どのくらいの広さが必要か?が何となく分かります。
例えば、
・車を何台持っているのか?
・家族構成について など
広さの条件を満たした上で、次に必要な情報が
・希望地域
・近隣の利便性
・周辺の環境
・現在までの地歴 など
さらに現実的な問題、
・土地の価格 など
も重要な項目です。
全ての条件をクリアできる物件にはなかなか出会えないものです。
さまざまある条件を満たした土地にご縁があったとしても、隣地所有者の方と境界をめぐってトラブルになることも少なからずあります。
そこで、引渡し前に【確定測量をする】という作業をおすすめしています。
確定測量には、土地家屋調査士事務所に依頼するのが一般的です。(もちろん費用も掛かります)
土地家屋調査士さんは、その土地を測量して利害関係人と現地で立会いをして境界確認の合意書を作成してくれます。
前面道路が市道の場合には秋田市からの合意。隣地が私道の場合にはその個人や法人からの合意をもらいます。
利害関係人と合意した測量図があれば大きなトラブルは未然に防ぐことができそうです。
確定測量は費用も決して安価ではないので、時と場合によっては省くこともあります。
ただ、土地の価格が高い都市部であったり法務局備え付けの地積測量図がかなり古いもの、また、隣地との境界杭が見当たらない場合には必要なものだと思います。
売却する場合に購入者さんが安心できることが一番のメリットです。
デメリットとしては、費用が数十万円~ と高額なことや、隣地が所在不明もしくは元からトラブルがあったため合意が得られないこともある、ということです。
何かあった時にお世話になることもあるのでご近所さんとは良好な関係を築いていくことも大切ですね!
以上のことから、現在お持ちの不動産の測量図が古いかも…と感じている方はお近くの不動産屋さんやお知り合いの土地家屋調査士さんに相談してみてはいかがでしょうか?
今すぐ必要ではなくても将来、相続するかもしれない不動産の場合であれば境界トラブルも含め安心できる不動産を相続することができますよ!